ボルボックスの採集と観察
この夏、琵琶湖の南でボルボックスを採集しました。
普通の家庭でボルボックスを培養する場合、Volvic(ボルヴィック)や「六甲のおいしい水」が良いと言われています。
(「六甲のおいしい水」は大小のボトルで成分が違います。私は2Lボトルのを使っています)
ボルヴィックのボトル1本に対して、「ハイポネックス」を肥料として1滴加えることでよく殖えます。
ただし、長期間培養すると次第に色が褪せてきて弱ってしまうようです。赤土や貝殻(焼いたもの)を加えておく方がいいという情報もありました。
培養中、わずかでもクロレラなど他の藻類が混じっていると、そちらが爆発的に増えてボルボックスが負けてしまうことがあります。
ボルボックスは他の藻類よりも大型で、肉眼でも個々の個体を扱えるので、十分に洗うことが可能です。上の動画では簡便な洗浄法を示していますが、正直、今回の培養では他の藻類が混じってしまいました。
何度も洗浄することは大変ですが、ゆっくり培養液を循環させて目の粗いフィルターで濾しわけた培養液を紫外線ランプで殺菌する、などの方法が有効かもしれません。
ボルボックスは比較的デリケートなようで、温度が急変するとすぐに娘群体の代わりに小さな点々を作り、有性生殖モードに入ってしまうようです。
一年中温度を一定に保つのも家庭では大変ですが、アクア商品を使って何とかならないかなあ…と考え中です。
今回は、家庭用ビデオカメラ「Everio GZ-HM570」にraynoxのレンズを組み合わせて観察しました。
レンズの種類はMSN-505で、最大で約2mm幅のものが画面いっぱいに撮れるということです。
照明は蛍光灯ですが、透過光で白地に緑の絵よりも、反射光で黒字に緑の方がきれいに見えます。
倍率を最大にすることで、ボルボックスの個々の細胞まで見ることができました。
娘細胞の孵化の様子は、おそらくraynoxのレンズでも観察できたのですが、あいにく孵化のタイミングが合わず別途顕微鏡で観察した動画を使いました。
十分に成長した娘群体は母群体の中で独立して回転し、やがて母群体の殻を破って外に出てきます。
今回のボルボックスは、他のボルボックス動画に比べると歪な形をしています。
種類がそうなのか、培養条件で変わるのか、今後の課題です。
※引越し前にいただいたコメントです
2011, 3月 20 – 10:11午後
ボルボックス動画のメディア使用について
突然の書き込み失礼します。
私はテレビ番組制作会社(※個人情報が含まれるため削除しました)といいます。
私どもが製作している科学番組において、地球そのもの歴史を振り返る企画
を考えており、その中でもっとも原始的な多細胞体制であるボルボックスの
存在にも少し触れたいと考えています。
そこで、各方面でボルボックスの映像を探していたところ、
nicogakuでさんの“ボルボックスの動き”という動画を見つけました。
そこでご相談ですが、
この動画を番組で使わせていただくことは可能でしょうか?
連絡手段がなかったのでこちらに書き込みました。
差支えなければ、私のケータイ(※個人情報のため削除しました)まで連絡いただければ
詳細を説明させていただきます。
急な申し出とお願いで大変恐縮ですが、
何卒よろしくお願いいたします。
※ 2011, 4月 4 – 2:22午後
どうぞお使いください
返信が遅くなり、誠に申し訳ございませんでした。拙い動画ですが、どうぞご自由にお使いください。
※引越し前にいただいたコメントです
かとう さまより 2012, 1月 20 – 4:57午後
培養されていたら
宮城県で非常勤講師をしています。
もし、培養されていたらボルボックスを分けていただけませんか?
連絡先ブログ
http://s.ameblo.jp/usagikoumoriphotos/
※2012, 1月 21 – 12:59午前
宮城県のボルボックス
かとう様
宮城県でお勤めとのこと、昨年の地震は大変だったことでしょう。まずはお見舞い申し上げます。
さて、ボルボックスですが、私は大阪城内濠と琵琶湖(瀬田川)でボルボックスを採集しております。
いつも夏に採集して培養しているのですが、ここしばらく海外に勤務しておりまして、培養は一時ストップしています。
お力になれず、申し訳ございません。
宮城県では、仙台市科学館や宮城県教育研修センターでボルボックスの頒布を行っているようです。
培養施設への地震の影響もあるかもしれませんが、おそらく採集地の情報も得られると存じます。
今の時期は採集は困難かもしれませんが、夏になれば大量に発生するものと考えられます。
かとう様がボルボックスを入手できることを祈っております。
もし、上記の施設でも入手困難である場合、夏ごろになりますが、あらためて私の方で採集したものをお送りすることは可能です。その場合は再度ご連絡いただければ幸いです。
※2012, 1月 23 – 3:14午後
かとう さまより
返信ありがとうございます
返信ありがとうございます。
海外だったんですね。失礼しました。
宮城県は期待が薄いので、他を当たってみます。